2011年4月17日日曜日

メルトダウンは(35)

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● ロボット:パックボット




NHKニュース 2011年4月17日 4時54分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110417/t10015361751000.html

汚染水移送 最終チェックへ

 東京電力福島第一原子力発電所では、2号機の施設にたまった高濃度の放射性物質に汚染された水の水位が再び上昇していて、原発での作業や海などの環境にさらに悪影響を及ぼすことが懸念されています。
 東京電力は、17日、汚染水の保管先に水を送る設備の最終チェックをする予定で、汚染水を移す作業を急ぐことにしています。

 水に含まれる放射性物質の濃度が最も高い2号機では、トレンチと呼ばれるトンネルにたまった汚染水の一部、およそ660トンが「復水器」という設備に移され、いったんは水位が8センチ低下しました。
 しかし、その後水位は再び上昇して、17日午後6時の時点では、復水器に移す前よりも4.5センチ高くなり、今度はトレンチからあふれ出すおそれが出てきました。
 このため、東京電力は今週中にトレンチからの汚染水の排出を始めたいとしていて、保管先となる「集中廃棄物処理施設」の点検や水漏れ防止の工事を急いでいます。
 17日は、この施設に試験的に水を送り、ホースに漏れがないかなど最終的なチェックをすることにしています。
 一方、1号機と2号機の地下水を集める「サブドレンピット」と呼ばれる施設では、放射性物質の濃度が高まっていて、13日の調査ではセシウム134の濃度が最大で1週間前の38倍になっていました。
 この地下水の水面は、通常地表から13メートル前後の深さにありますが、今月は6メートルから8メートルの間で上下を繰り返し、この5日間では1メートル30センチほど水面が上昇しています。

 原発からの高濃度の汚染水の海への流出は、今月6日に止められましたが、東京電力は、
 出口を失った汚染水がトレンチだけでなく地下水に漏れ出している可能性もある
とみています。

 このため東京電力は、週1回だった地下水の調査を、16日から週3回に増やし監視を強めるとともに、仮設のタンクを設置して汚染された地下水を移すことを検討しています。
 一方、水素爆発の危険をあらかじめ避けるため、1号機で行われている格納容器への窒素ガスの注入は、16日までに予定していた量に達しましたが、窒素の濃度を保つため、当面、続けられることになりました。





● テレビ朝日 より




NHKニュース 2011日4月17日 11時24分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110417/t10015364561000.html

“事故終息見通し 一両日中にも”

 枝野官房長官は、福島市で記者団に対し、東京電力・福島第一原子力発電所の事故に関連して、事故の収束に向けた今後の見通しが東京電力から一両日中にも示されるという見通しを示しました。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡って菅総理大臣は、東京電力に対し、原発事故の収束に向けた今後の見通しを早急に示すよう指示しています。
 これについて枝野官房長官は、福島市で記者団に対し、
 「今、最終的な詰めをしているという報告をきのうの段階で受けている。
 少なくとも、第1段階として示せる今後の見通しについては、早ければ一両日中くらいには示すことができるのではないか」
と述べ、原発事故の収束に向けた今後の見通しが、東京電力から一両日中にも示されるという見通しを示しました。
 また、枝野長官は計画的避難区域の対象となる地域について
 「原発の状況が悪化しないようにあらゆる手段を使っている。
 悪化を食い止めることができていくならば、今の段階では、避難地域の拡大の検討が必要な状況ではない」
と述べ、現時点では、拡大する必要はないという認識を示しました。




テレ朝ニュース 2011/04/17 16:22
http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/210417013.html

【原発】事故収束に9カ月 

 東京電力は福島第一原発の事故の収束について、半年から9カ月先をめどに炉心を100度以下の冷温停止状態にしたいという見通しを示しました。

 東京電力・勝俣恒久会長:
 「原子炉および使用済み燃料プールの安定的冷却状態を確立し、放射性物質の放出を抑制すること、これを何としても早く達成する」
 東京電力によると、「放射線量が着実に減少傾向となる」まで3カ月程度、
 さらに次のステップとして「線量が大幅に抑えられている」状況になるまで、さらに 3カ月から半年程度を見込んでいます。
 原子炉の炉心が100度以下の「冷温停止」状態になるまでは、半年から9カ月先になる見通しです。
 費用について、勝俣会長は
 「現時点では計画は立てていない。
 2兆円の借り入れなどをベースにしたい」
と話しています。
また、経営責任については「会長職を退く方向で検討している」と述べました。






ウオールストリート・ジャーナル 2011年 4月 17日 19:05 JST
http://jp.wsj.com/Japan/node_223697

6~9カ月で原子炉の冷温停止目指す―東電が工程表

【東京】東京電力は17日午後、福島第1原子力発電所の事故収束に向けた作業工程表を発表し、6~9カ月で原子炉の「冷温停止状態」を目指すことを明らかにした。

 また、原子炉建屋にカバーを設置し、放射性物質の放出を抑えるとしている。

 記者会見で工程表を発表した東電の勝俣恒久会長は、当面の取り組みとして、
 「避難されている方々の帰宅を実現し、国民の皆さんが安心して暮らせるよう」
全力で取り組むと述べた。

 東電は、「ステップ1」として、今後3カ月程度を目標に、放射線量が着実に減少傾向になっていることを目指すとし、その後、3~6カ月程度の「ステップ 2」で放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられる状況を実現する、としている。
 「ステップ2」では、原子炉が十分に冷却された「冷温停止状態」を目標とするほか、建屋カバーの設置を完了させる。

 具体的な対策としては、格納容器への窒素充填によって水素爆発の防止を続けることや、原子炉の熱交換機能の回復を挙げ、熱交換器の設置も検討するとした。
 これまでは、もともと備わっている循環型の冷却システムが使えない状態が続いており、外部からの淡水注入で原子炉の温度上昇を抑えてきたが、大量の汚染水が発生し、その処理が問題になっていた。

 1~3号機については、安定的な冷却を目指すために、燃料域上部まで格納容器を水で満たすとしている。格納容器の損傷が疑われる2号機については、損傷箇所の密閉策を継続し、密閉後に1~3号機と同様の冷却策を実施する。

 また、東電は17日午前の会見で、3号機の建屋内に無人ロボットを投入すると発表した。
 米アイロボット社製の同ロボットは「パックボット」と呼ばれ、長さ70センチ、幅53センチ。
 これまでも、福島原発の敷地内で放射線濃度が高いがれきの撤去などに使われていた。

 海江田万里経済産業相は東電の工程表発表を受けて記者会見し、
 「道筋は大切な一歩」
と評価したうえで、
 「これを契機に、これまでの応急措置の段階から、計画的、安定的な措置の段階に移行したい」
と述べた。





== 東日本大震災 == 



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