2011年4月14日木曜日

韓国の原発は

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● 韓国、古里原発


 韓国での原発不安の動き。


中央日報 2011.03.31 08:56:3
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=138673&servcode=300&sectcode=300

30午前、釜山市機張郡長安邑(プサンシ・キジャングン・チャンアンウプ)古里(コリ)。海岸に沿ってドーム型の原子炉建物が雄壮な姿で並んでいる。
 現在稼働中の古里1・2・3・4号と新古里(シンゴリ)1・2号機だ。
 北側の蔚山(ウルサン)側海岸には建設中の新古里3・4号機も見える。

原子炉の建物の前は防波堤がなく、海が広がっている。
 1号機の前は冷却水の取水口を囲む小さな防波堤が設置されている。
 すべての原子炉は海岸からわずか300-500メートルほど離れたところに位置している。

後方には低い野山がある。
 原発地盤が安定した岩盤層に建設したところ、海水面との差は7-10メートルにすぎない。
 福島原発のように14メートルの津波が発生すれば、まともに被害を受ける位置だ。

韓国の原発時代を開いた古里原発1号機の前には「未来を明らかにした情熱と共生の先駆的な灯り」と書かれた「継続運転記念碑」がある。
 この碑石には1978年4月商業運転開始、2008年1月継続運転など古里1号機の歴史が刻まれている。

古里原発対外協力室のチェ・ジェソク課長(39)は
 「古里1号機は寿命30年を超えて再稼働するが、新しい発電所を建設するレベルで改善したので安全だ」
とし
 「建物と原子炉容器だけがそのままで、内部施設はすべて最新設備に変えた」
と述べた。

古里1-4号機と新古里1・2号機はマグニチュード6.5、新古里3・4号機はマグニチュード7.0に耐えられる。
 この基準は発電所の真下で地震が発生した場合を仮定したもので、遠海で発生するより大きな地震にも耐えられる、というのが古里原発側の説明だ。

しかし非常ディーゼル発電機と使用済み核燃料貯蔵プールの位置は不安だ。
 原発ごとに2台ずつ設置されている非常ディーゼル発電機は1階に位置している。
 使用済み核燃料貯蔵プールは原子炉と同じ建物内にある。
 もし津波が押し寄せた場合は浸水し、被害が拡大する構造だ。
 これに関し、原発側は浸水ですべての電源が切れても、蒸気を利用して冷却水供給ポンプを稼働させる自然循環構造であり、日本のような惨事は起きないと説明した。

しかし東日本大地震が発生した後、釜山・蔚山の市民は設計寿命(30年)を延長して再稼働に入った古里1号機に不安感を隠せずにいる。
 釜山地方弁護士会は市民原告団を募集し、来月中旬に古里原発1号機の稼働中止仮処分申請を出すことにした。
 この団体のチァン・ジュンドン会長は「原発安全性の検証のため公益訴訟を起こすことにした」と述べた。



● 新古里原発2号機



 この原発の古い機器にちょっとしたトラブルが起こった。


朝鮮日報 : 2011/04/13 14:32:19
http://www.chosunonline.com/news/20110413000068

古里原発で故障、稼働停止

 設計寿命をめぐり論議が起きている釜山市機張郡の古里原子力発電所1号機で、電源系統の遮断機の故障により、運転がストップした。

 韓国水力原子力は「12日午後8時46分ごろ、古里原発1号機内で、電源系統の遮断機の故障により保護信号が作動し、タービン、発電機および原子炉の運転がストップした」と発表した。

 韓国水力原子力は14日まで遮断機の制御ケーブル、計測器などを替えた後、性能をテストした上で、15日午後6時から正常に稼働させる計画だという。




朝鮮日報: 2011/04/14 09:36:25
http://www.chosunonline.com/news/20110414000023

古里原発トラブル、地元で安全性に疑問の声

 韓国水力原子力の古里原子力発電所1号機(釜山市機張郡)で12日、電源系統のトラブルが起き、13日まで運転が停止した。
 韓国水力原子力は「放射能漏れなど安全上の問題は全くない」と説明している。
 しかし、釜山地方弁護士会を中心とする地域住民は
 「設計寿命が来ており、事故リスクが高い」
として、廃炉を要求している。
 偶然にも、トラブルは釜山地方弁護士会が同原発一号機の運転中止を求める仮処分申請を釜山地裁に提出した当日に起きた。

■安全性に問題はないのか

 古里原発1号機が運転を中断したのは、12日午後8時46分ごろ。韓国水力原子力は
 「原発のさまざまな設備に電力を供給するブレーカーの一つで接触不良による漏電が起き、自動的に原発の運転が止まった」
と説明した。

 日本の東京電力福島第一原子力発電所の事故も、原因は外部電源が断たれ、冷却システムが作動しなくなったことだ。
 しかし、韓国水力原子力は、今回トラブルがあった古里原発1号機のブレーカーは、冷却システムなど原発の重要設備に電力を供給する系統とは無関係で、安全性に問題は全くないと説明した。
 故障したブレーカーは、原子炉の熱を冷却する安全設備とは無関係で、発電所の補助ボイラーポンプ、制御機器用冷房設備などに電力を供給するものだった。
 また、ブレーカー故障の数秒後には、補助用のディーゼル発電機が作動し、正常に電力が供給されたという。

■設計寿命が過ぎた古里原発

 古里原発1号機は当初の設計寿命の30年(2007年6月まで)が過ぎた。
 しかし、約3000億ウォン(約230億円)を掛けて設備交換や補修を行い、安全点検を経て、韓国政府から10年間の稼働延長を許可された。
 ポステック(旧・浦項工大)の金武煥(キム・ムファン)教授(機械工学)は
 「30年前の建設当時に比べ、現在は安全基準がはるかに強化された。
 運転延長のための安全点検で基準を満たしており、安全に問題はないとみている」
と述べた。

 また、ソウル大の黄一淳(ファン・イルスン)教授(原子力工学)は
 「古里原発1号機と全く同じ設計図で建設された米国の原発は設計寿命が40年だ」
とした上で
 「福島第一原発の事故があっただけに、今後の寿命延長に際しては、地震や津波に対応する設備を補完する必要がある」
と指摘した。

■寿命を経過した原発の行方

 原発先進国では、設計寿命が過ぎた原発を補修し、引き続き使用する例が多い。
 米国は設計寿命が40年だった原発を補修し、運転年数を20年延長している。
 設計寿命が過ぎた原発は、実際に60基以上が現在も稼働中だ
 日本、英国、フランス、ロシアなどでも原発の寿命を延長したケースがある。
 しかし、今回の福島第1原発の事故をきっかけとして、原発の寿命延長に反対する声が徐々に高まっている。
 ドイツは一部原発の寿命延長を凍結した。

■仮処分申請の行方

 釜山地方弁護士会が古里原発1号機の運転中止を求める仮処分申請を提出したことを受け、裁判所は1-2週間以内に審理を開始するとみられる。
 日程が決まれば、裁判所は古里原発側に、原告が指摘する安全問題に対する回答書を要求する。審理内容によって、審理は数回開かれる可能性があり、最終的な決定が下される時期は予測が難しい。




● どこが故障したのか


朝鮮日報  : 2011/04/14 09:37:28
http://www.chosunonline.com/news/20110414000025

【社説】古里原発の故障原因発表は信じられるのか

 釜山市の古里原子力発電所1号機で12日、電源系統が故障し原子炉の運転が止まった。
 運営を担う韓国水力原子力は
 「原子炉の安全とは関係のない電源系統の遮断器連結部分で、接触不具合により過熱が起き、機器が損傷した」と説明。
 15日ごろ再稼動する予定だという。

 韓国水力原子力の関係者は
 「一般の家でいうと、電気のブレーカーが落ちた程度のささいな故障だ」
と説明する。
 だが国民は、それほど小さな事故なら、なぜ稼動を数日間にわたり止めるのか、といぶかしく思うだろう。
 日本では、当局が福島第一原発の事故を矮小(わいしょう)化して発表し続けた末、事故から1カ月後にようやく、国際原子力事象評価尺度(INES)に基づく評価を旧ソ連のチェルノブイリ原発事故と並ぶ「レベル7」に引き上げた。
 韓国国民はそれを見て、どこの国でも当局は事実をそのまま伝えないものだという不信感を抱くようになった。

 古里では原発5基が稼動しており、3基が建設中だ。
 わずか20キロ離れた場所には、360万人が暮らす大都市、釜山がある。
 さらに、古里1号機は 2008年で設計寿命30年が経過したが、当局は老朽設備を取り換えて運転を10年延長した。
 福島第1原発1号機も、40年の設計寿命を10年延長し稼動していたところ、事故が発生した。

 今回の事故の調査は、韓国水力原子力だけでなく、必ず外部専門家の立ち会いの下で行い、わずかでも異常が見つかれば、国民にその結果をはっきりと伝えるべきだ。
 運転延長が無理だったと判断した場合、古里原発1号機を永久に稼動中止することも検討する必要がある。

 国民は、当局が事故を矮小化して発表したことを知ったり、原発の安全を保障し難いと疑いの念を抱いたりすれば、原子力発電をこれ以上容認しない可能性もある。
 当局は、このことを肝に銘じておくべきだ。





中央日報 2011.04.14 10:41:26
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=139135&servcode=300&sectcode=300

30年経った古里1号機…安全性めぐる論争

 ドイツは福島原発事故後、1980年以前に建設された原発7基に対する稼働を暫定中断した。
 独メディアは「永久閉鎖」へ向かうと診断している。
 古里1号機は国内で最も古い原発だ。
 1978年に商業運転を開始し、07年に設計寿命30年を終えた。
 その後、安全検査を行った後、10年期限の延長稼働に入った。
 今回の故障は延長稼働後の最初の故障だ。

◇故障の原因=
 原発に供給される電源は二つの部分に分離されている。
 原子炉の安全に影響を与える「安全系統母線」とそうでない「非安全系統母線」だ。
 安全系統母線には非常発電機や原子炉冷却水ポンプなどの主要装置が、非安全系統母線には事務室の電源やタービン、補助ボイラーなどが連結されている。

 それぞれの母線はその異常の有無を管理する「安全遮断器」につながっている。
 安全遮断器は漏電・ショートすれば家庭のヒューズのように電源を自動で遮断する役割をする。
 事故に備えて各2つずつ設置されていて、スパークをなくすために真空で密封されている。

 今回の故障は、非安全系統母線用の安全遮断器で漏電が発生したが、電源が遮断されずに発生した。
 漏電すれば直ちにヒューズが切れ、予備遮断器側に迂回電源が連結するのが正常だ。
 こうなれば今回の故障のように「漏電-タービン停止-原子炉自動停止」とはつながらない。
 しかし最初の遮断器のヒューズが切れず正常状態が維持されていたため、予備遮断器が作動しなかった。
 今回故障を起こした安全遮断器は07年に取り替えたものだ。

◇専門家は「安全」=
 ムン・ビョンウィ古里原発第1発電所長は
 「一度せきをしたからといって風邪をひいたとはいえない」
とし
 「原発安全とは全く関係がない故障で、放射能の漏出もない」
と述べた。
 専門家も似たような見解を表した。
 韓国科学技術企画評価院の朴君哲(パク・グンチョル)副院長(ソウル大原子核工学科教授)は
 「故障しない工場などない。
 原子炉の安全と関係がない小さな故障を拡大解釈する必要はない」
と述べた。

◇古里1号機、事故・故障多い=
 韓国原子力安全技術院(KINS)の原発安全運営情報システム(OPIS)によると、古里1号機の場合、78年4月29日に商業運転を始めて以来、12日の事故を除いて計127回の事故・故障が発生している。
 国内全体原子炉21基で発生した計643回の19.8%を占める。

 一方、古里1号機に比べて稼働期間が4年少ない月城(ウォルソン)1号機の事故・故障回数は49回、5年少ない古里2号機は62回であり、大きな差がある。
 エネルギー正義行動のイ・ホンソク代表は
 「古里1号機の事故・故障は深刻なレベル」
 とし
 「一部の部品を取り替えたからといって頻発する事故と故障を防ぐことはできないので、直ちに閉鎖計画を立てるべきだ」
と主張した。

◇住民は不安=
 釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)・慶尚南道(キョンサンナムド)地域の住民は不安を感じている。
 反核釜山市民対策委員会と核発電反対蔚山市民行動など環境団体の会員およそ30人は13日午後、古里原発1号機本館の前で、「古里原発1号機を閉鎖するべきだ」と主張しながら集会を開いた。

 これに先立ち釜山地方弁護士会は12日、古里原発1号機に対する稼働中止仮処分申請書を釜山地方裁に提出した。
 弁護士会は
 「古里1号機は設計寿命が過ぎた老朽原発には取り替えられていない部品が多いだけでなく、原発稼働が長期化する場合、外壁などが弱くなったりするため、稼働を中断しなければならない」
と主張した。



 韓国には大きな津波の危険性はないが、隣に北朝鮮がいる。
 どういう行動をとるかは未知数である。
 ミサイル攻撃とか、先だってのニューヨーク貿易ビルのように、石油満載の飛行機を突っ込ませる可能性もある。


朝鮮日報  : 2011/04/14 10:37:59
http://www.chosunonline.com/news/20110414000040

原発をテロから守れ!



 蔚山市蔚州郡の新古里原子力発電所で13日、合同参謀議長の主管によるテロ対策訓練が行われた。


 こういうテロ対策も必要だが、つまるところは竹槍隊であり、本当の襲ってくるとしたら、こんなミエミエでの動き方はしない。
 韓国は、ミサイルにも安全だといっているが、どうだろうか。

 この原発で事故がおきると、風向き海流からみて、
 間違いなく日本は被害地域になってしまう。
 ちょっとつらいところである。



聯合ニュース  2011/04/13 09:49 KST
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2011/04/13/0200000000AJP20110413001300882.HTML

釜山の原発が運転停止、電気系統トラブルで

【釜山13日聯合ニュース】韓国・釜山にある古里原子力発電所1号機で電気系統のトラブルが12日午後8時46分ごろ発生し、運転を停止する事故が起こった。
 安全点検の後、15日午後に運転を再開する予定。

 古里原子力本部によると、事故は原子炉外部の電気系統のトラブルが原因で、原子炉の安全性には問題がなく、放射能の放出もないという。原発は現在、安定した状態を維持しているという。

 韓国初の原発である古里原発1号機は1978年4月に運転を開始。
 2007年6月に設計寿命を迎えたが、政府の承認を得て2008年1月、10年間の稼働延長を決めた。
 だが、福島原発事故を踏まえ、韓国では老朽化した原発に対する懸念が高まっている。



聯合ニュース 2011年 04月 15日(金)
http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2011/04/14/0500000000AJP20110414002100882.HTML

釜山原子力発電所の運転停止、原因は電源遮断機故障

【ソウル14日聯合ニュース】韓国水力原子力は14日、同国・釜山にある古里原子力発電所1号機で12日に運転が停止する事故が発生したことについて、
 「電源遮断機が内部連結端子の過熱で損傷されたが、深刻なものではない」
とする説明資料を配布した。

 資料によると、故障した遮断機は2007年8月に行われた原発の整備の際に入れ替えた部品で、原発の老朽化による故障ではないという。
 韓国水力原子力では遮断機外部の問題ではなく、遮断機自体に問題があるとみている。

 韓国水力原子力は故障した遮断機を入れ替え、テスト運転などを実施し、早ければ15日午後に運転を再開する計画を明らかにした。

 また、古里原発1号機で観測された蒸気については、
 「(原発が)自動的に停止すると、原子炉を安全に冷却するため、蒸気を放出するように設計されている」と説明。放射性物質を含んでいないと強調した。

 韓国水力原子力によると、韓国のすべての原発には4重の電源供給装置が設置されているが、車両などで移動できる緊急の移動式電源供給装置を配備することを検討している。





== 東日本大震災 == 



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